こえんどろのはなし(本文)
2023/08/18 本文投稿
こえんどろ、という語を日常耳にしない。
『草木名彙辞典』から。(p197)
◎見出し語は「こえんどろ【胡荽】」。
◎和名はCo-entroポルトガル語より。
***こえんどろはポルトガル由来だということだ。
◎古名では「こにし」と読ませているのが多い。
***辞典は丸写しを避けたいので詳細は省くが、古名で4つ、別外で6つ、漢名で16ある。
『ディオスコリデスの薬物誌』から(p362)
◎「KORIANON」。文中ではコリオン(Corion)あるいはコリアヌム(Coriannum)と記述されている。
***薬の話だが、服用方法はパンに混ぜたり酒に混ぜたりなので日常的に食材として用いられていたかな?
『飲膳正要』から(p204)
◎「芫荽」。一名を胡荽という。
『古代波斯医学与中国』から(p52)
◎『回回薬方』に、「可思你知、可思納知」(Kashnaj、Kashinaj)。
『中医中葯医古文難字字典』から(p29)
◎見出し語「(“くさかんむり”に“原”)
***元と原の音が近いので芫と同義に使われるようだ。
『日本外来語辞典』から(p110)
◎見出し語は「Koendro(胡荽)」。
◎オランダ語のkorianderuが語源という説である。
『熱帯植物要覧』から(p376)
◎辞典なので丸写しは避けるが、英語のCoriander に似た語だけではなく、ヘブライ語のGab、ヒンズー語のDhaniaなど国地域によって言い方が様々だ。(14種類の言語での言い方が書かれている)。ちなみにタイはPak chi だ。
……まだまだ続く。