このブログの学名表記について
気にはなっていたけれども学名表記についての話。
このブログ内での学名は全て活字(イタリック体と立体)を区別せずに表記しています。命名書名とかの活字も変ですしね。
このブログはスマホから入力していることもあるし、そもそもPCでも私は活字を変えるのはあまり得手では無いから打ちやすいように書いています。だから誤っています。
このブログは学術的なものでは無いし、私自身は学問は学んでいません。(まあ素人の証拠として学名表記のいい加減さを放置している所もある😄)
webなどで検索する時には活字体がいい加減でも検索できるのでね…。その程度の実用性の点では斜体云々はいい加減でも良い事です。私は学名は植物の同定に便利な共通語として使っているだけで、学術的な意味は全く私は理解していません。
表記の仕方が間違ってるじゃ無いか!このど素人め!とツッコミを入れていただくのは歓迎ですが、このブログをそのままコピペしたら笑われちゃいますよ、という話でした。
木のものさし(本文)
2023/08/13 本文公開。
2023/08/14 『熱帯植物要覧』で調べた事項を追記。
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ニュージーランドの木のものさし。
この(使用されている)木、何の木?
『熱帯植物要覧』で調べた。
(少しづつ書き加えていきます)。
左半分。
⭐︎RIMU
リム。
学名Dacrydium cupressinum SOLAND.
Red pine。
⭐︎TOTARA
トタラ。
学名Podocarpus totara D . DON
New Zealand yew。
ニュージーランド原産。
⭐︎TARAIRE
(webで検索)
学名Beil schmiedia tarairi
⭐︎KAHIKATEA
カヒカテア。
学名Podocarpus dacrydioides RICH.
White pine。
ニュージーランド固有。
⭐︎KOHEKOHE
(webで検索)
学名Dysoxylum spectable
⭐︎KAURI
カウリコーパルノキ
学名Agathis australis SALISE.
ニュージーランド原産。
⭐︎PUKATEA
(webで検索)
学名Lauelia novae-zealanndiae
右半分。
⭐︎TAWA
(webで検索)
学名Beilschmiedia tawa
⭐︎MATAI
(webで検索)
学名Prumnopitys taxifolia
⭐︎TOWAI
(webで検索)
学名Pterophyllia sylvicola
⭐︎TANEKAHA
タネカハ。
学名Phyllocladus glaucus CARR.
ニュージーランド◦オークランド原産。
⭐︎REWAREWA
(webで検索)
学名Knightia excelsa
***学名も面白いが、この植物の属するヤマモガシ科の迷走っぷりも面白い。
⭐︎RATA
(webで検索)
ニュージーランドでrataと称されるものは複数ある。
***メトロシデロス属はフトモモ科ということなのでフトモモ科から調べようと思ったが、この科は100属3000種という事に驚いた。
この植物についてはゆっくりと調べようと思う。
⭐︎MIRO
ミロ。
学名Podocarpus ferrugineus D.DON
webではWikipedia(英文)や
NEW ZEALAND PLANT CONSERVATION NETWORK が詳しい。
感想
ニュージーランド固有種が多くて調べるのに苦労した。
刺蜜のはなし(本文)
2023/08/09 本文公開。
(写真からこんなのかな?と描きました。豆科なので花はエンドウとかと同じの形です。)
聖書の中にマナと呼ばれる食べ物がある。
よくわからないが突然現れて食べ物になった不思議な食べ物だ。
私も探してみたが何がマナなのかはわからなかったが、その時に見つけたのが「刺蜜」である。
以下、昔しらべた時にメモしたものを書く。
「酉陽雑爼」の「蜜草」。
北天竺国の植物。蔓性で大きな葉。秋冬の時には枯れない。
霜露を重ねることにより、結んで蜜になる。
塞上の藻塩に似ている。
この蜜草は「駱駝刺」だろうか?
駱駝蜜は
Alhagi pseudoal hagi 。ウイグル語でチチカン。中国名は刺糖(ツータン)。
高さ60~130cmほどの半低木。はなはだし小さく花弁は約5mm 。
茎に鋭い針状の刺がある。葉は単葉で互生。
解熱解毒腫れを止め痛みを止める。
はちみつ様の液を出し、暑い気候のもとでこの液が乾いて褐色の塊となる。
中国新疆に分布し、特にトルファンに多い。
蜜草は蔓性。
何か違うんじゃないか。
『和漢三才図会』の草蜜。
この絵には棘がない。まるでミントのようだ。
もう少し調べてみたい。
和椹(本文)
2023/08/09 本文公開。
和椹(倭椹)。典座教訓の出てくる言葉であるが以前これは何かと思って不思議に思って調べた。
以下その時のメモ書きである。
🍜
13世紀初めの頃に書かれた『典座教訓』の中に「和椹」という語が出てくる。これは、中国僧が麺汁を作るために日本人に求めて買ったものである。この「和椹」については幾つかの解釈がある。
「椹」は通常は桑の実を示す。しかしこの桑の実をどのように料理に用いたかについては資料が無い。一般に桑の実は生食かもしくはジャムのように煮て食べるが、この種の物を麺に入れて食べる習慣は中国には無い。
『斉民要術』の中には桑の実を発酵のための酵母として用いるものがあるという。確かに果実や野菜の表面の酵母は発酵に用いることができる。気温が良くても最低3〜5日はかかるが得られた酵母は小麦粉の生地を膨らませるのに十分である。ただし、発酵した生地を麺に用いることはあるのだろうか。
当時の麺、特に汁のある麺汁に用いられたものは何であろうか。
13世紀末から14世紀頃にしるされた『居家必用事類全集』には幾つかの麺の製法が書かれている。当時の料理には既に「スープ(だし)」の概念があったようであり、麺には肉だしと精進だしの2種が用いられている。この精進だしに用いられるのが「磨茹」であった。
「磨茹」はフデタケやハラタケなど一定しないがキノコには違いない。『居家必用事類全集」では頻回にだしとして用いられている。
但し「椹」にはキノコ類の意味は無い。「木椹」は木に生えるキノコの総称である。
🍜
これを書いた当時は、和椹は桑の実説も酵母という意味で捨てがたかった。
でも、発酵した麺を老麺と言うけれど、この場合の麺は饅頭とかの生地を指している。ラーメンでは無い。
典座教訓の麺汁というのは、ふわっとしていてモチっとしていたお団子の入ったすいとん汁であった、という空想も面白い。ヨーロッパのすいとんであるダンプリングなんかも発酵したたねで作るものがあるらしい。
しかし結局のところ証拠はない。
だしと具の兼用でキノコ(椎茸?)を用いた、それが和椹(倭椹)であるという説の方が無難である。
引用参照した資料
2023/07/28 公開
2023/07/29 『古代波斯医学与中国』『中日植物名称対照表』『ジャムウ インドネシアの伝統治療薬』『出島の薬』追加
2023/08/08 『三法方典』『回回藥方考釋(上)』『大唐西域記』追加
2023/08/13 『熱帯植物要覧』追加
2023/08/14 『植物系統分類の基礎』『中国植物学の世界』追加
2023/08/15 『紅毛雑話・蘭説弁惑』追加
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このブログを書くために引用参照した資料について記します。
随時補います。
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◎難波恒雄著『原色和漢薬図鑑』(上下2巻)保育社
****
****和漢薬の総合的な図鑑。カラー写真入り。索引も豊富。情報量は多いが上下巻に分かれ更に重量が重いので取り扱いづらいのが唯一の難点。素人の私には十分な書物である。
◎『斉民要術 現存する最古の料理書』
**** 私の所有している本は一部の章の翻訳である。
◎木村陽二郎監『草木名彙辞典』柏書房
**** 学名の記載や索引は無いが、日本語の植物の名彙としては充実したものである。古書からの挿し絵の転載も多い。素人の私が見て読んで楽しみのには十分な書物である。
◎ディオスコリデス著『ディオスコリデスの薬物誌』
****私は全2巻のうちの第一巻(ディオスコリデス薬物誌)のみを所有しているので第二巻の内容は知らない。
◎『ネパール・インドの聖なる植物』
◎寺島良安著『和漢三才図会』
**** 江戸中期の百科辞典。挿し絵入り。江戸時代の書物のために当然ながら学名の表記や索引は無い。本草綱目などからの引用があるためそれらの書物の橋渡しの参考書として私は読んでいる。
◎木村康一他著『和漢薬名彙』廣川書店、1946年
****「主要和漢藥を植動鑛物の三部に分ちその藥名を標記し,更に主要なる異名,市場品名を併記,その原植動鑛物名を記し,産地或は市場により基源を異にするものは之を分ち必要に應じて簡單な註を附した。」(序より)
**** 名彙である。取り上げられている和漢薬が多いため、私はざっくりと学名⇄和漢薬名を調べるために使っている。名称のみで気味や処方などは書かれていないので、実際に用いる人(漢方医や和漢薬の研究者)には物足りない書物であろう。
◎宋峴著『古代波斯与中国』
****簡体字辞書を私が使えないので上記は著者および署名が繁体字になっているが簡体字の本である。
****ペルシャ医学やアラビア医学と中医との関係の本である。私は中国語が心許ないので拾い読みしている。
◎伊藤千惠子編『中日植物名称対照表〔増訂版〕』内山書店、2000年
****「…中国の上海辞書出版社から発行されている《辞海・生物分冊》の中に取り上げられている種子植物、約1500種の日本名を調べて、対照して記したもの」(「はじめに」より。)
****現代中国語の植物名と現代日本語の植物名のざっくりとした対照表として使いやすい。
(学名の記載は無い)。
◎高橋澄子著『ジャムウ インドネシアの伝統的治療薬』平川出版社、1988年
****インドネシアの民間伝統生薬の紹介本。処方について多く書かれているが、私は第三章の原植物(処方に使われる生薬)の説明だけ読んでいる。
****ジャワ名インドネシア名学名和名が書かれている。サンスクリット名が書かれているものもある。
****蘭方について書かれた本である。
****蘭方に使われた生薬に書かれた箇所を私は参照している。和漢薬とは違うなあと思う。三法方典の薬剤に似ている(当たり前だ)。
◎『三法方典』(『江戸科学古典叢書26 三法方典』恒和出版、昭和55年)
****底本は文化十年(1813)五月の奥付のある大坂・河内屋太助刊行の六冊揃本(中野操氏蔵)である。
****「(本書は)オランダ都市薬局方の一つであるロッテルダム局方(Pharmacopoea Roterodamensi〈Galeno−chymica〉,1735)の第三版に準拠して翻訳された医科用の書物の翻訳である。(宗田一氏の「解説」より)。
****当時使われていた薬剤を知りたかったので私は購入した本であったが持て余して殆ど読んでいない😁
◎宋峴 考釋『回回藥方考釋』中華書局、2000年
****『回回藥方』という古代医学の本(全36巻中4巻のみ残存)についての考察が書かれた本である。
****中国語は私はあまりわからないので、薬剤についての項目について拾い読みしている。
◎『大唐西域記』(玄奘著水谷真成訳『中国古典文学大系第22巻 大唐西域記』平凡社、昭和46年)
****(解説からかいつまんでまとめると)玄奘法師が629年から645年に西域やインドを旅行した時に見聞した季候風土民族習俗言語境域物産伝説などを記したものである。
****熱帯の植物の事典である。学名はもちろんであるが、現地名も載せられており、有用植物については用途も比較的詳しく書かれている。
****私が初めてウェルウイッチアについて知ったのはこの本だ。和名「奇想天外」。死ぬまでに一度見てみたいものだ。
◎山岸高旺編著『植物分類の基礎』1997年、北隆館
****植物分類学の話である。
****素人にはとっつきにくい本だった。
◎小林清市著『中国植物学の世界』2003年、農山漁村文化協会
****『南方草木状』の全訳◦解題◦影印版、『斉民要術』を中心とした中国博物学がこの本の内容である。(本の帯より要約)
****私が『南方草木状』を参照している場合はこの本の参照の場合が多いと思う。
****私が『斉民要術』の植物の同定を始めた時に出会った書物だった。私はただの遊びで調べていたので、これは
この本やこの著者を追いかけたら正解が見えるかな?と思っていたら…著者は故人となられていた。お若いのに。心から悲しいと思った。
◎『(森島中良著)紅毛雑話・『(大槻玄沢)蘭説弁惑』(杉本つとむ解説・注 生活の古典双書6 1972年、八坂書房
****『紅毛雑話』は江戸参府のオランダ人から聞き正した種々の話を森島中良の兄が記録しておいたものを森島中良が編集したものである。
(解説より)
『蘭説弁惑』は大槻玄沢の蘭学や和蘭陀関連の話を記したものである。
ハスのはなし(本文)
2023/07/28 本文投稿
2023/08/03 表紙変更
『草木名彙辞典』からハスの別名。
蓮。荷。藕。
蜂巣。
…他にも沢山ある。変わったところでは
六郎。
草木名彙辞典には無かったが
不語仙。
『草木語彙図鑑』にはハスを表す漢字が幾つかあった。
藕の訓読みは、「いも」。少し漢字についても調べてみよう。
蓮は果実(特に種子)、
荷は茎や葉、
藕は根茎。
では花はどれかな?蓮かな。
『和漢薬名彙』を見てみよう。
ハスは複数の箇所に記載されている。
藕節。(根茎部?)
荷葉。(恐らく葉)
蓮鬚。(雄蕊)
蓮房。(恐らく花托)
蓮子。(恐らく種子)
石蓮子。(地中に埋もれていた陳旧種子)
この本には説明がほとんど書かれていないのでよくわからない。
『原色和漢薬図鑑』を開いた。
(以下、図鑑からの孫引き)。
『神農本草経』に依れば
藕節は根茎の節の部分との事。
長くなったので
今日はこの辺で終わります🪷